2008/09/29

ドライバーと車線のゆるやかな関係~「たった一本の線で行動が変わる」

『江戸の妖怪革命』でもう1本投稿を書こうと思っていて、とある作家の作品群についての軽い論評をしたいのだけど、なんか、うまくまとまらないのです。
昨日、ふと思ったのだけど、どこか論がねじれてしまっているみたいで。もすこし考えます。

で、お茶を濁すわけではないんですが、以下のブログ記事を紹介します。

たった一本の線で行動が変わる | WIRED VISION:
http://wiredvision.jp/blog/takeda/200803/200803302049.html

ちょっと気になるタイトルでしょ? 対向車同士の接触事故が、1本の車線表示によって激減したという話。
上記の記事も短いものなんで、ちょっと読んでいただいてもどってもらったほうがいいと思うのですが、重要なことは「車線のラインを新たに引いて事故が減ったのではない」ということ。
逆に車線のラインを消すことで、実際に事故が激減したというお話です。
このことから示唆を受けて考えられることはいろいろあると思いますが、「ドライバーと車線のゆるやかな関係」というところを取り出してみたいと思います。

ラインが明確に引かれていれば、ドライバーと車線はある意味、明確な関係にあるといえるでしょう。交通法規上、ラインを守らなければならない、これは明確です。
ラインが消されたあと、上記の明確な法規上の関係はなくなります。そして、その明確さが取り除かれたとき、むしろドライバーはより車線との関係に自覚的になり、結果、接触事故が減ったということになるでしょう。
ドライバーと車線のあいだにゆるやかな関係が成立した。結果、すれ違い時の対向車との距離も「ゆるやかに適切」になった。
厳格に明確にするということが、必ずしも問題の解決にはならないという好事例ではないでしょうか。

今回このブログでは定番の“ゆるやかな接続”という表現は避けてみました。ドライバーと車線との関係と見たとき、適切な表現ではないと感じるからです。
ドライバーと対向車のドライバーとの関係であればいいんですが。
でも、この話題、ドライバー同士との関係としても読めますよね。そのときは“ゆるやかな接続”なのかも。

さて、上記のブログ記事の全体のタイトルは以下です。

竹田茂の「構成的アプローチ」 | WIRED VISION:
http://wiredvision.jp/blog/takeda/

竹田茂という方、ワイアードビジョン代表取締役だそうです。
このブログ、WIRED VISIONからの参照が多いですが、竹田氏のブログを通読してみて、テーマ的に通底するものがあり、結果、参照も多くなるんだな、と納得した次第です。

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